〜学生2年目〜

今から10年以上前のことを振り返るのは原点に戻れるような気がする。

専門学生になり2年目…

まだまだ学生気分で、まだまだ現場で働いている自分を想像できなかった。

日々の勉強は平均以上にできて、先生も安心していたのがすごく伝わっていた。

なんやかんや国家試験に合格して、学校の合格率をあげてほしいのかな…

実技の演習も不器用ながら何とかこなして

この年度には1ヶ月の介護実習(高齢者施設)があった。

1年目のトラウマから可能であれば、1人での実習を望んだが、そうはいかずに2人で実習に行った。

不器用で人見知りでコミュケーション能力が高いわけではないわたしとその正反対の子とペアになった。

実習初日から職員、利用者の心を掴むペアを横目にわたしは緊張のあまり何もできなかった。

実習2週目に入るもペアとの差を感じ、正直メンタルボロボロ。

誰に相談していいのかわからず、毎日家で泣いていた。

でも実習記録が大量にあり、家でもやることが多くあまり寝れずに実習へ行く日が続いた。

当時、『わからないことはある?』『やりたいことある?』等々聞かれてもどう答えたらいいのかわからず、答えられないことばかり…。

利用者さん相手に色々と介助させていただくも上手くできず、不安な思いをさせたこともあったかと…。

ペアの子はすぐにできていたため、『○◯ちゃんの方がいいわ』と言われて落ち込んだこともあった。

実習担当の指導者の方にも指導していただくことも多くあり、今となればありがたい話だが、当時は『怖い…』という思いが強く、体がどんどん動かなくなっていた。

他の施設にいっている仲間に話を聞いていてもしんどい思いの中にも楽しさを感じていたが、わたしにはしんどさしかなかった。

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1ヶ月の介護実習で1人の利用者様の介護計画をたてることになり、わたしはお話が好きな女性を担当した。

その方と話をしている間だけしんどさを忘れられた時間だった。

施設という限られた空間で少しでも楽しく過ごしてほしいと思い、たくさんお話した。

片麻痺のある方だっため、車椅子とベッドの往復以外、ほとんどのお世話を職員がしていた。

毎日、おしゃれな服をきており、身だしなみも綺麗にされていた。

『家に帰ったらよぉさん服あるんよ』

『こんな帽子とかスカーフをつけてお出かけしたい』

等々話してくださったため、職員の方と相談し、タンスの中を整理。

ベッドの位置も変更。

ご本人がタンスの中を安全に触れ、自身の衣類を選定できるように変えた。

毎日、職員が準備していたことをご本人がするということでその時に着たい服を選ぶことができ、満足感に繋がると思い、計画した。

1ヶ月の実習のため、計画はその後どうなったのかわからない。

ただ、施設のタンスの中に入る分しか衣類は用意できず、衣類の入れ替えに関しては家族さんの協力が必要になる。

学生目線の考えは現実的に難しいものも多いとわかったのはだいぶ後のことだった。

計画立案するという目標がある間はなんとかふんばれたものの、日常の介助面では上手くいかないことが多く、指導され凹むことばかりだった。

わたしはたぶんこの学校1番の落ちこぼれだったのかな…と思う。

実習も終わり、指導者の方と反省点などを話するも『向いてないん?じゃない?』と言われた。

正直そう思ったし、無理なのかなと思ったが、担当した利用者さんに挨拶にいくと『あなたの笑顔は素敵』『がんばってね』と言われて心がすごく揺れた。

実習をおえ、学校に戻り振り返りをしたが周りのみんなができていることが多く、わたしだけできてない…と落ち込んだ。

しばらくして実習評価が施設より届いた。

先生と面談し、結果を教えてもらった。

『再実習が必要…』

最低評価だった。

専門学校に入学するまで平均点以上の成績だったため、この結果をみて『終わった…』と思った。

どうしたらいいのかわからず、しばらく悩んだ…

ただ先生としては頑張ってきているため、再実習ではなく、これからの行動で評価が間違っていることを証明してほしい。

といってもらった。

ただ、落ち込み本当に学校を辞めようと思った。

でもやりたいこともなく、相談できる相手もなく、それに辞める勇気もなく、この後も頑張り続けるのだった。

学生生活最初の2年が本当にしんどかった…。

介護の専門学校なんて簡単で楽やと思ってる人が多い。

みんないろんな壁を乗り越えて介護のプロになっているのを知ってほしい。

誰でもできる仕事やと思われてるけど、本気で頑張ってる人がいてる仕事やともわかってほしい。

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